生成AIの利用ルール|自治体が参考にできる国のガイドライン
2026-10-18
生成AIを業務で使うとき、職員に何を守ってもらうかを決める必要があります。国の府省庁向けには、デジタル庁のガイドラインがあります。自治体は対象ではありませんが、ガイドライン自身が「必要に応じ、参考とされることを期待する」と書いています。ここでは、自治体が自分のルールを作るときに使える所をまとめます。
ガイドラインの位置づけ
正式な名前は「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」で、デジタル社会推進標準ガイドラインの DS-920 です。2025年5月27日に初版が決まり、2026年6月12日に第2.0版へ改定されました。どちらもデジタル社会推進会議幹事会の決定です。参考にするときは、最新版がどれかを先に確かめます。
対象になる生成AI
対象は、原則として、入力がテキストと音声、出力がテキスト・画像・音声の生成AIです。画像や動画を入力するものや、AIエージェントのように高度なタスクを実行できるものは、具体的な対応事項は定めず、AIガバナンスの枠組みの対象としています。自分の団体のルールでも、どの種類のAIを対象にするかを最初に書きます。
利活用ルールのひな形を下敷きにする
別紙2に「生成AIシステム利活用ルール(ひな形)」があり、利活用前と利活用中に分けて職員が守ることを並べています。府省庁名や問い合わせ先が空欄の形なので、自治体の部署名や窓口に置き換えて下敷きにできます。そのうえで、自分の業務に合わない項目を外し、足りない項目を加えます。
入力で守ること
ひな形は、利用目的の範囲で、要機密情報や個人情報を入れてよいかを含む利用方法を守るよう求めています。定型約款や規約への同意だけで使えるクラウドサービス型の生成AIでは、原則として要機密情報を扱わないとしています。正確性が求められる場面では、入力する前に、前提が誤っていないかを利用者自身で確かめることも挙げています。
出力を使うときに守ること
ひな形は、生成AIの出力に基づく判断も説明責任の対象に含まれるとしています。正確性や根拠・事実関係を、リスクに応じて必要な範囲で確かめることを求めています。業務に使ってよいか判断に迷う場合は、使わないこととしています。
作った文書の扱い
ひな形は、生成AIを使って職務上作った文書を、公文書管理法などを踏まえて管理するよう求めています。チャットなどの入出力結果も、組織で共有した場合は行政文書となり得る、と書いています。保存の場所と期間を、文書管理の担当と先に決めておきます。
調達と契約のチェックシート
別紙3に調達チェックシート、別紙4に契約チェックシートがあり、仕様書や契約書で求める事項を確かめるのに使います。ガイドラインは、約款への同意だけで使う形、約款に加えて個別契約を結ぶ形、個別に開発して契約する形に分けて考えています。約款への同意だけで使う形は原則として要機密情報を扱わない想定で、求める事項がある場合は個別契約を結ぶ形を検討するとしています。
工事の発注業務に当てはめる
入札の質問への回答案や発注図書の照査に使うなら、出力の根拠を元の資料のどこで確かめるかを、ルールに手順として書いておきます。回答や指摘の採否は職員が決める、と明記します。入力してよい資料の範囲も、業務ごとに決めておきます。
国のガイドラインは府省庁向けですが、ひな形とチェックシートは自治体のルールづくりの下敷きになります。最新版を確かめ、自分の業務と情報の扱いに合わせて書き換えてください。
EggAI の工事質問回答AI・発注図書チェックAIは、回答案や指摘に元の資料の箇所を示し、採否は職員が決める前提で使います。資料(PDF)で、画面と情報の扱い、導入の進め方をご覧いただけます。
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